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心房細動と血液サラサラの薬(2021/6/20)

 

心房細動のある人は心房細動のない人に比べると、脳梗塞を発症す る確率が約5倍高いと言われています。

心房細動は心房が心電図では不規則に頻回収縮しているように見えます。しかし実際は小さな震えを繰り返している様な状態で有効な収縮にならないため、心房内の血液が淀(よど)んで血栓という塊になってしまいます。この血栓が血流に乗って脳の血管に到達して閉塞を起こして脳梗塞になることが問題になります。

心房細動が原因で起きる脳梗塞は重症なものが多いという特徴があります。巨人の長嶋茂雄元監督の脳梗塞は心房細動が原因であったと言われています。

この為、心房内で血栓が生じない様にするために血液をサラサラにする経口抗凝固薬(DOAC)の服用が勧められています。DOACは以前に同様の目的で使われていたワルファリンよりも、出血の副作用が少なく、投与量の調節も難しくないという特徴があります。

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​大きなとがっている波は心室の収縮です。心室の収縮が不規則で、基線が鋸歯状に小さく揺れています。これが心房細動の典型的な心電図です。

腫瘍マーカーについて(2021/7/22)

血液検査だけで体内の癌の状態について推測できる物質を腫瘍マーカーと言いますが、この中で癌の早期発見に有用なものは、男性の前立腺癌におけるPSAだけと言われています。このため、PSAは前立腺の癌検診に使用されています。

CEAやCA19-9も有名な腫瘍マーカーですが、診断的価値はPSAほど大きくありません。ただし、他の血液検査と同時に施行できる手軽な検査です。

PSAほど診断的価値が高くないのは、必ずしも早期発見に役立たない点と腫瘍マーカーに異常がでない癌がある(偽陰性の可能性もある)という点にあります。

ちなみに、CEAは大腸癌を始め消化器系を中心とした一般的な腫瘍マーカーであり、CA19-9は膵臓癌および胆道系の癌の腫瘍マーカーと言われています。

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